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Orthostatic control disorder

起立性調節障害に効く漢方薬は?苓桂朮甘湯など漢方の効果や副作用について解説

 

 

最近、当漢方薬局で起立性調節障害のご相談が増えています。 

 

 

起立性調節障害とは、立ち上がったり、長時間立っていたりすると、めまいや立ちくらみ、動悸や頭痛などの症状が起こる病気です。 

 

 

主に中高生に多く見られますが、大人にも発症することがあります。 

 

 

起立性調節障害の原因は、自律神経の乱れや血圧の低下、貧血やストレスなどが考えられます。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

起立性調節障害チェックリスト 

 

 

□立ちくらみ、めまいを起こしやすい 

 

□立っていると気持ちが悪くなる、ひどくなると倒れる 

 

□入浴時や、嫌なことを見聞きすると気持ちが悪くなる 

 

□少し動くと動悸(どうき)、または息切れがする 

 

□朝なかなか起きられず、午前中の調子が悪い 

 

□顔色が青白い 

 

□食欲不振 

 

□ときどき腹痛がある 

 

□体のだるさ、疲れを感じやすい 

 

□頭痛がある 

 

□乗り物に酔いやすい 

 

 

 

★3つ以上あるいは、2つでも症状の強い場合、起立性調節障害の可能性 

 

 

 

日本小児心身医学会 編:小児起立性調節障害診断・治療ガイドライン より)

 

 

 

西洋医学では、血圧を上げる薬や脈を安定させる薬などが処方されますが、副作用や効果の持続性に問題がある場合もあります。 

 

 

そこで、漢方薬を併用することで、起立性調節障害の改善が期待できるという声があります。 

 

 

漢方薬は、自然の素材から作られた生薬を組み合わせたもので、体質や症状に合わせて処方されます。 

 

 

副作用が少なく、体のバランスを整える効果があります。 

 

 

しかし、漢方薬にも種類がたくさんあり、どれが自分に合っているかわからないという方も多いでしょう。 

 

 

そこで、この記事では、起立性調節障害に効くとされる漢方薬の種類や効果、副作用、服用の注意点などについて解説します。 

 

 

 

 

 

起立性調節障害によく使われる生薬:甘草

 

 

 

 

 

◆ 起立性調節障害に効く漢方薬の種類と効果 ◆

 

 

 

 

起立性調節障害に効くとされる漢方薬は、主に以下の5種類です。 

 

 

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう) 

 

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう) 

 

小建中湯(しょうけんちゅうとう) 

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう) 

 

 

それぞれの漢方薬の特徴と効果を簡単に紹介します。 

 

 

 

 

 

苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう) 

 

 

苓桂朮甘湯は、起立性調節障害の第一選択薬とされる漢方薬です。 

 

 

体力が低下しており、めまいや立ちくらみが強い人に使用されます。 

 

 

水の代謝を良くすることで循環を改善し、めまいや頭痛などの症状改善に比較的即効性があります。 

 

 

また、冷えやむくみなどの症状にも効果があります。 

 

 

 

 

半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう) 

 

 

半夏白朮天麻湯は体力がなく、冷え症で胃腸が弱い人のめまいや頭痛などに使用されます。 

 

 

胃腸の調子を良くすることで、体質を改善し、特に腹部症状の改善に役立ちます。 

 

 

また、天麻という生薬が含まれており、神経系の安定にも効果があります。 

 

 

 

 

小建中湯(しょうけんちゅうとう) 

 

 

小建中湯は、体質虚弱で疲労しやすく、血色がすぐれず、腹痛、動悸、倦怠感などがある方に使用されます。 

 

 

胃腸の消化・吸収機能を整えることで、体質を改善し、疲労感の回復や食欲増進の働きがあります。 

 

 

また、身体の循環を促し、安定させることで、起立性調節障害において即効性の高い効果を発揮します。 

 

 

 

 

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 

 

 

当帰芍薬散は、貧血傾向や冷え性があり、比較的体力の低下した方(特に女性)に使用されます。 

 

 

血液の巡りをよくし、全身倦怠感、めまい、立ちくらみなどの改善に役立ちます。 

 

 

また、月経不順や生理痛などの婦人科系の症状にも効果があります。 

 

 

 

 

補中益気湯(ほちゅうえっきとう) 

 

 

補中益気湯は、消化機能が衰え、食思不振や全身倦怠感が著しい虚弱体質の方に使用されます。 

 

 

胃腸の消化・吸収機能を整えることで、疲労感の回復や食欲増進の働きがあります。 

 

 

また、陽気を昇らせて落ちた気をげるという性質があり、起立性調節障害により出現した症状の改善にも役立ちます。 

 

 

 

 

 

◆ 起立性調節障害に効く漢方薬の副作用と注意点 ◆

 

 

kanzo

甘草(かんぞう)

 

 

漢方薬は、自然の素材から作られているため、副作用は比較的少ないと言われていますが、ゼロではありません。最も有名な副作用としては、甘草が含まれる漢方薬でみられる偽性アルドステロン症です。病院の薬と漢方薬を服用する時はご相談下さい。 

 

 

 

 

 

◆ 起立性調節障害の予防法 ◆

 

 

漢方薬は、起立性調節障害の症状を改善する効果がありますが、それだけでは十分ではありません。

 

 

起立性調節障害は、生活習慣の見直しやストレスの管理なども必要です。

 

 

以下に、起立性調節障害の治療法と予防法をいくつか紹介します。

 

 

起床時や立ち上がり時には、ゆっくりと動くようにする。

 

 

急に立ち上がると、血圧の変動が起こりやすくなります。

 

朝食をしっかりと摂る。空腹は血圧を下げる原因になります。

 

 

また、水分や塩分も適度に補給することが大切です

 

適度な運動をする。運動は、筋肉の血流を良くし、血圧を安定させる効果があります。

 

 

特に、下半身の筋肉を鍛えることで、血液の戻りを促すことができます。

 

 

しかし、無理な運動は逆効果になるので、自分の体力に合わせて行ってください。

 

 

ストレスを溜めない。

 

 

ストレスは、自律神経のバランスを崩し、血圧の変動を引き起こす原因になります。

 

 

ストレスを感じたときは、深呼吸やリラックス法などで気分転換をしましょう。

 

 

睡眠を十分にとる。睡眠不足は、自律神経の乱れや免疫力の低下を招きます。

 

 

睡眠は、体と心の回復に必要な時間です。毎日、7~8時間の睡眠を心がけましょう。

 

 

 

 

 

ま と め 

 

 

 

起立性調節障害に効く漢方薬には、苓桂朮甘湯や半夏白朮天麻湯などがありますが、副作用や注意点もあります。

 

 

漢方薬は、自律神経の乱れや体質改善に効果がありますが、西洋医学の薬と同様に、正しく服用することが大切です。  

 

 

起立性調節障害は、心臓へ戻る血液量を増加させるために、運動により下半身の筋肉量を増加させ、筋肉ポンプの働きを高めることも有効だと思われます。 

 

 

起立性調節障害は、漢方薬だけでなく、生活習慣の見直しやストレスの管理なども必要です。

 

 

起立性調節障害に悩む方は、漢方薬を含めた総合的な治療法を漢方相談スガヌマ薬局漢方薬剤師にご相談ください。

 

 

よろしくお願いいたします。(ご予約はこちら

 

 

 

 

 

 

 

 

漢方全国実力薬局100選受賞・漢方相談スガヌマ薬局

 

 

 

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