皆さんこんにちは。毎日寒いですね。
今日は和漢藥研究所 学術情報課 葛木きぬ子先生に【血管の冬支度をしましょう~自然薬で健康な毎日を~】についてわかりやすくお話していただきたいと思います。
質問も大歓迎ですので、どんどん聞いてくださいね。
ではよろしくお願いします。
目次
冬に気になる症状
冬は寒さや乾燥が原因で、以下の症状が特に目立ちます。
下痢・便秘:寒さや食生活の変化により、消化器の働きが乱れやすくなります。
手足の冷え:血行不良により、末端部分が冷えやすくなります。
めまい・むくみ:血行不良や自律神経の乱れが原因です。
排尿障害:寒さで膀胱が刺激されやすくなり、頻尿になることがあります。
血管の収縮をコントロールするのは?
自律神経は交感神経と副交感神経からなり、これが血管の収縮をコントロールします。
交感神経:活動時や緊張時に優位になり、血管が縮んで血圧が上がります。寒さやストレスが原因で優位になりやすいです。
副交感神経:リラックス時に優位になり、血管が拡張して血流が良くなります。お風呂やマッサージが効果的です。
交感神経が優位になると、血管が縮むため、寒さやストレスが特に影響します。寒さを和らげるためには、お風呂やストレッチ、マッサージなどが効果的です。
外気温と体温の関係
外気温が低下すると体温も低下し、健康に影響を及ぼします。体温の変化とその影響は以下の通りです。
外気温・ 体温 健康状態
20°C・ 37°C 健康体で免疫力旺盛
35°C・ 36°C 健康体
32°C・ 35.5°C 排泄機能低下、自律神経失調症
28°C・ 34°C 水に溺れた人の命の境目
31°C・ 33°C 凍死寸前の幻覚症状
体温が低下すると、免疫力が低下し、風邪や感染症にかかりやすくなります。適切な体温を保つことが重要です。
動脈硬化と血管の健康
動脈硬化は年齢とともに進行し、以下のように分類されます。
健康な血管:柔軟で血液の流れがスムーズ。
早期動脈硬化:コレステロールの蓄積が始まり、血流が少し妨げられる状態。
進行した動脈硬化:血流が著しく阻害され、心臓病や脳卒中のリスクが高まります。
適切な食生活や運動によって、動脈硬化の進行を遅らせることができます。
風邪とウイルス対策
冬はウイルスが増殖しやすい季節です。風邪を予防するためには、以下の漢方薬が推奨されます。
風治散や清香散:発熱を促してウイルスを弱らせます。
補中益気湯や十全大補湯、紫華栄:免疫力を高め、風邪の予防に役立ちます。
早めの対処が重要で、風邪の初期症状が出たらすぐに対処することが大切です。
参考:渡辺賢治「日本人が知らない漢方の力」祥伝社新書2012年
冷え対策と健康維持
冬の冷え対策には以下の方法が効果的です。
手足マッサージ:血行を促進し、冷えを防ぎます。
洋服の重ね着:体温を保ち、冷えを防ぎます。
靴下の重ね履き:足元を温め、全身の冷えを防ぎます。
インターバル速歩は、早歩きとゆっくり歩きを交互に行うウォーキング方法で、血管をしなやかに保つのに効果的です。
これにより、血行が良くなり、冷えの防止や全身の健康維持に役立ちます。
※次回の健康セミナーは2025年2月1日(土)13時30分~14時30分
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